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『母さんがどんなに僕を嫌いでも』原作者・歌川たいじさんインタビュー
2018/12/01

 歌川たいじさんが実体験を書きつづったコミックエッセイをもとに製作された映画『母さんがどんなに僕を嫌いでも』(公開中)。今号では、歌川さんに、母親から虐待を受け拒絶され育った青年と、その母親の物語を描いたきっかけ、コミック・映画に込めた思いを聞きました。

実体験をベースに“幸せになる”描く

 編集部 『母さんがどんなに僕を嫌いでも』(以下、『母僕』)は、歌川さんの実体験がベースになっています。この漫画を描かれたきっかけは。
 歌川 初めは、母親に虐待されたつらい話、親への憎しみを書かないかというオファーでした。
 しかし、私は、その時、すでに、友人たちに気持ちを救ってもらい、母との関係も解決済みで、誰も恨んでいないし、ありがとうという気持ちしかありませんでした。
 ですから、親を憎むことがあってもいいけれど、幸せになるための「その次」について描くということで、オファーを受けました。
 編集部 コミックには、映画では出てこないエピソードがありますね。
 歌川 私が子供だったころは、『児童虐待防止法』も児童相談所もなく、「母性神話」が圧倒的な力を持っていました。親が子供を殴るのは、子供のため、子供も愛されているから、ぶたれるんだと。
 ところが、その状況って、執筆当時も今も変わっていない。虐待やいじめを見過ごす大人がいるということで、小学校や施設で受けた虐待やいじめの経験を盛り込みました。
 一方で、映画は、虐待問題を提示するというよりも感動的な「親子愛」を主軸にしようと、プロデューサーや監督とも意見が一致しました。

映画は「親子愛」が軸 人間関係の大切さも

 編集部 映画の前半は、「親子愛」とは、ほど遠い場面が続きます。
 歌川 確かに、前半は、母親が、子供をひっぱたいたり、傷つけたりするシーンが多いので、観客の皆さんも戸惑うかもしれません。
 しかし、そのことによって、後半の展開の中で、「親子愛」が強調され、観客の感情が、母親への怒りから、理解や共感に変わっていくと思います。
 編集部 「親子愛」と共に、どん底にいる歌川さんを救った、ばあちゃんや友人たちも、好人物で存在感がありますね。
 歌川 ばあちゃんは父親の工場で長く働いていた女性ですが、私に友達を作ろうという気持ちを与えてくれました。友達も含めて、あんなにいい人が、世の中にいるのかと言われますが、本当にいるんですよ。人間同士なので合わない部分もありますが、ずっといい関係が続いています。
 ただ、ばあちゃんには、亡くなる前、恩返しできなくて…。

不寛容な現代社会誰しも欠点はある

 編集部 『母僕』とは違って、社会には、良好な人間関係を築けない人もいると思うのですが。
 歌川 SNSなどでも、不寛容な言動が見受けられますよね。誰しも欠点はあるわけで、他人の悪いところばかりを強調しない、すべてを否定しないことが大切ではないでしょうか。

希望にあふれた作品ぜひ見てほしい

 編集部 最後に、メッセージを。
 歌川 映画『母僕』は、母親が子供を虐待するつらくて怖い映画ではなくて、温かい人たちがたくさん出てくる作品です。希望に満ちていて、主人公は最後に母の愛をつかみ取ります。ぜひ、多くの皆さんに見ていただきたいです。
 そして、私の実体験から、どんなつらいことがあっても、希望を捨てない限り、死ぬまで幸せに生きられるということを、皆さんにお伝えしたいです。


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